看板に使える補助金:小規模事業者持続化補助金

2026年10月 確認かんばんどこ編集部

店舗の看板は、小規模事業者持続化補助金の「広報費」で補助を受けられます。第20回(一般型・通常枠)は補助率3分の2で、広報費として申請できる補助金は30万円(税込)までです。申請の締切は2026年12月15日17時で、交付決定の前に発注した看板は対象になりません。

小規模事業者持続化補助金で看板は対象になるか

持続化補助金は、小さな会社や個人事業主が、自分で作った経営計画にもとづいて販路を広げる取り組みを支える国の補助金です。補助の対象になる経費は、機械装置等費・広報費・ウェブサイト関連費・展示会等出展費・旅費・新商品開発費・借料・委託・外注費の8つです。

  • 看板は広報費:公募要領は、広報費の対象の例に「看板作成・設置」を挙げています。
  • 対象にならない看板:商品やサービスの宣伝を目的としない広告・看板は対象外です。看板で何を宣伝するかを、計画書に書けるようにしておきます。
  • 広報費の上限:第20回の公募要領(第8版)で、広報費の補助金交付申請額の上限が30万円(税込)になりました。以前の版にはなかった上限です。看板の費用が45万円なら、3分の2で30万円になり、ここが上限です。
  • ウェブサイト関連費の上限:同じく30万円(税込)です。以前の版の「補助金交付申請額の4分の1(最大50万円)」から変わりました。

対象になる事業者は、常時使用する従業員の数で決まります。

業種常時使用する従業員の数
商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)5人以下
サービス業のうち宿泊業・娯楽業20人以下
製造業その他20人以下

出典:小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>第20回 公募要領(第8版)、同 新旧対照表(いずれも2026年9月28日確認)。

補助率と補助上限(第20回)

補助の上限は、特例を使うかどうかで変わります。看板の費用は広報費に入るため、上限が大きくなっても、看板として申請できる補助金は30万円(税込)までです。

区分補助上限補助率出典
通常枠 50万円 3分の2 公募要領(第8版)
インボイス特例を使う場合 100万円 3分の2 公募要領(第8版)
賃金引上げ特例を使う場合 200万円 3分の2(赤字事業者は4分の3) 公募要領(第8版)
両方の特例を使う場合 250万円 3分の2(赤字事業者は4分の3) 公募要領(第8版)

第20回の公募要領は2026年5月27日に公開されました。申請の受付は2026年11月5日(木)から12月15日(火)17時までです。商工会地区と商工会議所地区で申請の窓口(事務局)が分かれています。どちらの地区かは、中小企業庁の案内ページから確かめられます。

出典:中小企業庁「小規模事業者持続化補助金<一般型・通常枠>(第20回)の公募要領を公開しました」、小規模事業者持続化補助金(商工会地区)「申請について」、第20回 公募要領(第8版)(いずれも2026年9月28日確認)。

申請の流れと、交付決定前の発注に注意

  1. GビズIDプライムのアカウントを取ります。
  2. 経営計画と補助事業計画を作ります。看板で何を宣伝し、どう売上につなげるかを書きます。
  3. 地域の商工会・商工会議所に、事業支援計画書(様式4)の発行を頼みます。第20回の発行受付の締切は2026年12月4日(金)です。
  4. 電子申請システムで申請します。第20回の締切は2026年12月15日(火)17時です。
  5. 採択されたら、交付決定までに見積書(相見積りを含む)を出します。
  6. 交付決定を受けてから、看板を発注・契約します。
  7. 看板を作って取り付け、支払いを済ませます。第20回の補助事業の期限は2028年3月31日(金)です。
  8. 実績報告書を出します。そのあと事業効果報告書も出します。

公募要領は、交付決定の日より前に行った発注・契約・支払いは補助の対象外としています。看板会社に正式に頼むのは、交付決定の通知を受け取ってからです。支払いは銀行振込が原則で、1取引10万円(税抜)を超える現金払いは認められません。補助事業の期限までに、支払いと取り付けを終えたものだけが対象です。

出典:第20回 公募要領(第8版)、同 新旧対照表(いずれも2026年9月28日確認)。

看板会社に頼める書類と見積書の取り方

採択のあと、交付決定までに、経費の価格が妥当だと示す見積書を出します。第20回の公募要領では、1件あたりの発注総額が50万円(税込)を超えるものは、2者以上から見積りを取り、安いほうに頼む決まりです。以前の版は100万円(税込)超でした。

  • 見積書:看板会社に頼めます。デザイン費・製作費・取付費を分けて書いてもらうと、計画書の経費の欄に写しやすくなります。
  • 仕様:大きさ・素材・設置場所・表示する内容がわかる資料があると、宣伝の目的を計画書で説明しやすくなります。
  • 日付:見積りは交付決定の前に取れますが、発注・契約は交付決定の後です。見積書の有効期限も確かめてください。
  • 屋外広告物の許可:屋外に出す看板は、市の許可が必要な場合があります。許可の手数料や期間も見積りと一緒に聞いておきます。許可の仕組みは屋外広告物の許可申請にまとめています。

名古屋市のミライベクトルは、店舗経営で使える補助金・助成金の基礎知識をブログで公開しています。看板リノベ札幌.comとミライベクトルは、公式サイトで無料の見積り・相談を案内しています。看板の費用の内訳は看板の費用は何で決まるのか、見積りを頼む会社の比べ方は看板会社の選び方にまとめています。

出典:第20回 公募要領(第8版)、同 新旧対照表、ミライベクトル「店舗経営で使える補助金・助成金の基礎知識」、看板リノベ札幌.com(いずれも2026年9月28日確認)。

看板の補助金:札幌・名古屋・福岡の市の制度

編集部が確認した範囲では、札幌市と名古屋市の商店街向けの補助は、商店街の団体が申し込む制度です。個別の店が自分の看板のために申し込むものではありません。

  • 札幌市:商店街商業機能向上支援事業は、商店街振興組合などが対象です。「魅力アップ型」だけは改装費が対象経費に入り、補助率は5分の4です。事業を始める前の申請が必要です。
  • 名古屋市:商店街向けの補助金の一覧(魅力アップ支援、空き店舗のリノベーション事業など)は、いずれも商店街の団体向けです。
  • 福岡市:「中小企業支援・商店街振興」のページには、看板や店舗改装の補助の案内は載っていませんでした(2026年9月28日時点)。

看板の撤去費用の補助は、景観のための制度を持つ一部の市にあります。くわしくは看板の撤去費用の目安と撤去後の届出にまとめています。

出典:札幌市「商店街商業機能向上支援事業」、名古屋市「商店街向け補助金」、福岡市「中小企業支援・商店街振興」(いずれも2026年9月28日確認)。